3.掲示板の書き込み

 このHPの掲示板にも時々、健康食品の販売業者から営業用の書き込みがあります。

 以前あった書き込みに、「母が癌だ」という方がありました。
 お気の毒にと思いながら推奨された健康食品のHPを訪れると、投稿者自身が販売しているサイトで、体験談では同じ内容で「妻が癌だ」となっていました。
 このように、体験談そのものをでっちあげ、患者家族を引きつけようという悪徳業者があります。

 なかには、本当に私の身を案じて健康食品の情報を書き込んでくださる方もあります。
 そういう方は本当に「いい方」で、末期癌が治るという情報をそのまま信じてしまわれるのでしょう。
 反論することは、その方の好意を踏みにじるような気がして、自分ではなかなかできません。
 お互いの気持ちがすれ違いに終わり、とても残念です。

 最後にもう一度、私は健康食品の効果を否定しようとしているのではありません。
 大切な方が癌になられたら、何かしてあげたいと思うのは当然の気持ちです。
 代替療法について調べたくなるかもしれません。
 そんな時に心しておいてほしいことがあります。
 1) 末期癌が消滅したという話に惑わされないでください。
 2) 体験談なるものを信じないでください。
 3) 代替療法は健康食品ばかりではありません。

 発病前から確固たる信仰をお持ちの方は、癌を告知されても信仰が拠り所となり心の安寧が得られるでしょう。一途な信仰心が腫瘍免疫を高めてくれることもあり得るかもしれません。
 信仰を持たない者は、癌を告知されると何かにすがりたくなります。
 健康食品を服用することで精神的な安定が得られるのであれば、それはそれで意味のあることです。
 癌患者が明るい闘病生活を送ることに役立つのであれば、積極的に健康食品を利用してもよいと思います。
 ただ、そこに「奇跡」を求めないでください。


<終わりに>
 この項の主目的は、癌患者家族の方が悪徳商法の犠牲にならないために少しでも役立つことです。
 インターネットで出会った言葉を紹介します。
 「各種の占いや(癌が治るという)健康食品は、宗教と科学の両方に対する冒涜である」

 私は、西洋医学や免疫学を学んだ者です。漢方やハリ治療については、少し実践した程度です。
 どの代替医療が優れているかという質問にはお答えする力がありません。
 ただ、患者さん自身にとって嫌でないこと、気持ちのよいことが大前提であろうと思います。

 続いて、おまけのページがあります。