2001年3月28日(水)
新たな化学療法の開始。前の治療よりは、副作用症状が強いものと予想される。
2001年3月30日(金)
嘔気あるも外泊。自宅の方が少しでも食べられるであろう。
2001年3月31日(土)
久しぶりに医師会病院へ行き、吐き気止めにステロイドの点滴を受ける。
私の後任の先生はとても評判が良いようで安心。
2001年4月1日(日)
排便後に徐脈となり、血圧が80台に下がる。よくある副交感神経反射だが、初めての経験でとても苦しい。
2001年4月2日(月)
体重が2kg減ってしまった。
嘔気はおさまったが、病院食はやはり食べにくい。見ると、条件反射のように気分が悪くなる。
天気の良い日は、できるだけ日光浴をするようにしよう。
2001年4月3日(火)
再び外泊して、イチロー選手のメジャーデビュー戦を生中継で観戦。2安打デビューに感心。
病院では衛星放送を見られないのが残念。
2001年4月5日(木)
子供たちとトランプをして遊ぶ。幸せな時間だ。
2001年4月12日(木)
食欲も戻り、体調は良好。
2001年4月13日(金)
高校や大学の同期生が見舞いに来てくれる。とてもうれしい時間である。
2001年4月16日(月)
脱毛著明。来るべきものが来た感じ。見た目はまだ大丈夫。体重は元に戻った。
2001年4月18日(水)
2クール目の化学療法開始。
外来で初診患者の診察をしている夢を見た。体が仕事をしたがっている。生きがいを欲しがっている。
2001年4月19日(木)
しゃっくりと気分不良のため眠れず。
2001年4月21日(土)
気分が悪く、元気が出ない。
2001年4月23日(月)
気分はだいぶん良くなった。
病気自体の症状にしろ副作用症状にしろ、苦しい時とそうでない時では、考えることがまるきり違う。苦しい時には前向きに考えられなくなる。やはり癌治療にはQOL1)を優先した治療が正解であると、患者としても思う。
2001年4月26日(木)
とても体調が良い。今度の化学療法は効いていると実感。連休は家族と過ごすことができそう。
連休明けからは、頸椎転移への放射線療法も受ける予定。
注1)QOL;Quality of Life(生活の質)の略です。QOLの優先とは、癌に限らず、病気を治療する時には、患者の生活の質を保ってできるだけ満足が得られるように配慮するべきだという考え方です。